iPad(第3世代)で、Appleが頑張ったのは2048×1536ピクセルのRetinaディスプレイだけじゃありません。
陰の主役は、すでにたくさんのメディアで取り上げられているとおり、高解像度化による電力消費量をまかなうための大容量バッテリーです。
iPad(第3世代)の厚みが0.6ミリ増加したのはそのせいですが、実はその程度の厚み増加ですんだのが驚異です。重量もWi-Fiモデルで51グラムの増加ですが、これも驚きです。
ZDNetによるとiPad(第3世代)のバッテリー容量は11,666mAhで、iPad 2の6,944mAhからすると1.68倍にもなっています。
それで重量が51グラムしか増えていないのですから、Appleが、バッテリーの開発に力を注いだことが分かります。従ってiPad(第3世代)は高解像度化以外に目新しいことがなく「ガッカリ」というのは、Appleの技術者に対して失礼ですね。7割もバッテリーの容量が増加しているんですから、もう少し褒めてあげてもよかったのでは?
iPad(第3世代)のスペックで、Appleが特にこだわったのが「Wi-Fiでのインターネット利用、ビデオ再生、オーディオ再生:最大10時間」というiPad 2と同等の仕様だったのです。
これが肝ですね。若干の重量増と厚みの増加は何とか誤魔化せますが、バッテリーの持ちが悪くなるとユーザーからのブーイングは必至です。
Retinaディスプレイ+GPUの高速化=電力消費量の大幅な増加をバッテリー容量を1.7倍にして、若干の重量増と厚みの増加でクリアしたのです。
非常に困難な問題(バッテリー消費量の増加と軽量化というトレードオフの関係)をAppleが絶妙に処理したと思いませんか?
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