iPhoneやiPadでアプリを使い始めたときに思うのが、これ、パソコンのようにファイルマネージャーやファンダーがないじゃない?
どこでファイルを管理しているの?
以前、私もそこで戸惑いました。Windows Mobileを使っていたときには、不要なファイルを削除したり、USB接続でパソコンからファイルをコピーしたりしてましたから、それができないiPhoneに戸惑ってしまいました。
アプリを使っていてデータファイルをやりとりしようと思ったら、メールに添付してやり取りするか、FTPやHTTPでの転送しかなく、面倒というのが正直な感想でした。(JBすれば別ですが)
手軽なメール転送においても、外部にファイルを排出するだけで、受け入れすることはできない場合が多いので日々不便さを感じていました。
でもクラウドが流行り始めて少しずつ変わってきました。一部のメジャーなアプリでクラウド上のDropboxサーバーとデータのやりとりができるようになり(クラウドを保存用のストレージとしてアプリ側から使えるようになり)、かなり利便性が向上しました。
もしもクラウドがなければiPhoneやiPadは、かなり制約の多いデバイスとして、特にビジネス・ツールとしての使われ方はなかったのではないかと思うくらいです。
前置きが長くなりましたが、クラウドによってiOSデバイスがさらに便利になり、可能性が広がったことは間違いありません。しかし、ジョブズ氏はAppleが運営するMobileMeの機能、使い勝手に不満でした。
それが今回、iCloudによってMobileMeのサービスを包含しながら、便利で多機能なクラウドに変身しようとしています。もちろん、AmazonやGoogleも負け時とクラウドの強化をしてくるでしょう。しかし、Apple製品との親和性という意味ではiCloudにかなうはずがありません。
現在、AppleはiWorkなどのキラーアプリについて、AppleのiDiskとの連携はできますが、メジャーなDropboxとの連携機能は実装していません。このあたりも、Appleが運営するクラウドに引き込むためであるのは明白です。
今回のWWDCは、ジョブズ氏がiCloudを紹介するところから、かなりハイレベルのサービスを提供するものと思われます。
今までのところ、iCloudで予想されている内容・機能は以下のことです。
*MobileMeを発展的にiCluoudに統合すること。
*音楽のロッカーサービスを提供すること。
*ユーザーのストレージ内にある音楽ファイルのインデックスを作成し、同じ曲は、クラウド上にアップしなくてもAppleのサーバーからストリーミングできること。
ジョブズCEOがiCloudで目指しているのは、一度使うと(一度Appleのエコシステムに入ると)、その便利さゆえに、病みつきになるようなサービスを提供することです。それはクラウドが外部ににあることを意識しないで利用出来るサービスであり、最終的にはiOSとの一体化を目指しているのではないでしょうか。
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