マードック氏が満を持して発表するiPad用電子新聞はどのようなものになるのでしょうか?
とりあえず、ファーストイメージが公開されました。本物の中身を見るまでは評価は下せませんが、読者の次の感心はそれが商業的に成功するのかどうかということです。
基本的にマードック氏の新しい電子新聞はフリーで発行されます。動画が埋めこまれ、一部有料の部分もある見込みです。採算がとれるかどうかは、広告料次第でしょうから、せっせとiPadユーザーにアプリをダウンローしてもらうほかはありません。
その点、二人の巨人が手を組むという話題性からメディアが頻繁に取り上げているので初期の宣伝は大成功でしょう。問題はそれがどこまで続くかです。既存の新聞とは一線を隠したメディアであろうとすることは、一方で新たな読者を開拓せねばならないリスクを抱えることになります。
例えばワイアードがiPad専用の電子版ワイアードでそれほど成功していないように、新しい形の電子新聞がどれほど読者に受け入れられるかは、かなり不透明です。しかし、仮に無料で記事を配信し続けることが経営的・体力的にに可能であるならば、読者数はiPadの普及とともにうなぎ登りとなる可能性を秘めています。
問題はネットユーザーの多くが、無料のニュースサイトで好きなニュースだけを拾い読みすることに慣れていることです。従って突然、フルスペックの新聞を提示されても、少々ヘビーに感じる人が多いのではないでしょうか。
この電子新聞の発行が遅れているのも、そのあたりを考慮して試行錯誤を繰り返しているためかもしれません。
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