2010年は日本の電子書籍元年?
今日のNHKのクローズアップ現代は電子書籍を取り上げていました。
番組の中で、1990年代から電子書籍の販売に取り組んでいた日本が、なぜアメリカに遅れをとるようになってしまったのかが、疑問として提示されていました。
結局、日本は電子ブックリーダーのようなハードは作れるのですがが、コンテンツの販売で、読者の支持が得られるような幅広いジャンルの本がすぐに手に入るようなシステムを構築できなかったために、一般読者に受け入れられなかったとのことでした。
そして黒船iPadがやってきました。そのインパクトに驚いた日本はあわてて電子書籍に取り組み始めました。日本勢では、docomoは携帯ユーザーに向けて大日本印刷と組み、シャープは近々、ガラパゴスという電子書籍の書店を立ち上げ、電子ブックリーダーを売り出しますが、黒船にどこまで対抗できるのか、予断を許さない状況です。
アメリカのAmazonやAppleのiBook Storeのようなビジネスモデルを普及させるまでには、もう少し時間がかかりそうです。検索ビジネスのGoogleも来年、日本での電子書籍の販売に取り組むことを明言していますから、強敵になりそうです。
日本人はリアル本への愛着が強いようですが、もうすぐ電子書籍の良さに目覚めることは間違いありません。電子書籍にはそれだけのメリットがあります。
○マルチメディア化できるなど、本の可能性を広げることができる
○電子ブックリーダーで大量の本を持ち歩きできる
○電子書籍の販売は書籍データをコピーするだけなので売り切れがない
○製本・流通コストがかからないので、絶版の本が販売されるようになる
○同じく製本、流通にコストがからないので、紙の本に比べて価格を抑えることができる
○電子ブックリーダとネットワークを使って読者同士の意見交換ができる
○出版のハードルが下がるので、新しい才能が発掘しやすくなる
結論は、電子書籍は必ずハードウェアが必要とするため、故障、バッテリー切れ、ネットへのアクセスが保証されるのかなどのデメリットもあるので、それらの問題がないペーパーの本も生き残り、両方が売られることになるだろということでした。
でも、中長期的にはどこのメーカーが勝つかは別にして電子書籍有利ですね。将来的には、iPadなどの電子ブックリーダーで電子書籍に親しんだ子供たちが育っていくはずですからね。
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