SoftBankが3月16日に新しいiPad(第3世代)を発売します。予約は本日から始まりましたが、SoftBankのウェブサイトのどこを見てみても、「iPad Wi-Fi + 4G モデル」がSoftBankが展開しているLTEサービスに対応しているとは書いていません。
ニュースリリースにはこう書かれています。
ソフトバンクモバイルは、2012年3月16日(金)より、3Gネットワークでご利用が可能な魅力的なデータ通信プランとともに新しいiPadを発売します。それに先立ち、本日より全国のソフトバンクショップ並びに量販店で予約受付を開始します※1。
第3世代のiPadは新たに、美しいRetina™ディスプレー、Appleが新開発したクアッドコアグラフィックスを備えるA5X(エーファイブエックス)チップ、驚くような写真と1080p HD解像度の映像を撮るための先進の光学システムを備えた5メガピクセルのiSight®カメラを特長としています。さらに、驚くほど薄くて軽いままで、最長10時間のバッテリー駆動時間※2を実現しています。世界対応のWi-Fi + 4Gモデルは、旅行中などでも世界中の高速データネットワークへの接続を可能にします。
高速データ通信(LTE?)についてはアンダーラインの部分しか書かれていません。要するに「PRしていない」=「対応していない」ということです。
新しいiPadがSoftBankのLTE(TD-LTE)に対応していない件については、「SoftBankのiPad(第3世代)4Gモデルは本当にLTE対応なのか?」で取り上げました。
「新しい iPad の Wi-FI+4G モデルは LTE に対応しています。ソフトバンクが先月2月にスタートさせた次世代通信サービスの『SoftBank 4G』は、TD-LTE という規格がベースになっています。LTE という名前がついていますが、アメリカで新型 iPad 向けに通信サービスを提供する AT&T、Verizon の LTE とは規格が異なります。そのうえアップル(日本)の公式ページには、アメリカには載っている LTE の記述が見当たりません。おそらくですが、新しい iPad は『SoftBank 4G』(TD-LTE)には対応しておらず、今まで通り 3G での接続となる可能性があるかもしれません」(システムエンジニアA氏 談)[ロケットニュース24から引用]
新しいiPadのLTEに対応しているのは、(AT&T、Verizonと同規格を採用する)ドコモのようです。これでドコモがiPadを扱って欲しいという要望が増えるはずです。
SoftBankが怖いのはiPadよりもiPhone 5の通信規格がどうなるかと言うことです。もしもiPad(第3世代)と同様にiPhone 5が、SoftBankのLTE(TD-LTE)に対応していないとなれば、SoftBankへの評価はがた落ちでしょう。
TD-LTEは中国の最大手キャリアChina Mobileが採用する中国生まれの規格です。従って、利用する人口が多く、いずれiPhoneが対応することは確実ですが、直近のiPhone 5で対応となるかどうかは不明です。
新しいiPad(第3世代)がSiri非対応(未対応)である本当の理由は何でしょう?
簡単に予想できる答えとしては、iPhoneと明確な差をつけたいというAppleの思惑があるかもしれません。
実際にiPad(第3世代)のカメラは(カメラユニットの価格はたいしたことないにも関わらず)5メガピクセルとiPhone 4Sに比較して低解像度です。同様にSiriの対応・非対応によって、iPhoneとiPadの違いを強調する意味があるのかもしれませんが、多くの人が期待していた機能を搭載しなかった理由にしては弱すぎるような気がします。
別の理由として考えられるのが、Appleの完全主義的な考え方です。ご存じのようにAppleは故ジョブズ氏のポリシーから中途半端なものを嫌う傾向があります。
ご存じのようにSiriの利用にはインターネットへの接続が必須ですが、iPadのWi-Fiモデルは常時インターネット接続環境で使用されるとは限りません。Siriのようなアシスタントが、環境によって動作せず、「ただいま私は休んでいます」といようなメッセージを出すこと自体が容認できなかったのかもしれません。(^_^;)
しかし、本当の理由は(信じられないことに)Siriが馬鹿?になっているためかもしれません。
Cult of Macは、Siriは5ヶ月前にリリースされている時よりも、馬鹿になっているようだと述べています。以前に答えていた質問に答えられなくなり、見当違いな答えを返すと言っています。
Siriは当初から、betaのままで正式リリースとはなっていません。理由は様々なリクエストを分析したり、学習機能によって、Siriをさらに進化させて正式リリースするためだと考えられます。
iPad非対応の理由はそこにあるのかもしれません。
Siriに対応したiPhone 4Sの売れ行きが絶好調なため、膨大な処理をこなさなければならず、結果的に学習能力が低下し、学習によって能力を高めるはずが、逆により知的な(的確な)答えを返すことができなくなっている可能性があります。(日本語版はまだ分かりません)
夏以降にはiPhone 5が販売され、現在、Siriを利用することができないiPhone 4ユーザーの膨大な買い替え需要に対応するためには、今年中に数千万台販売されるであろうiPadにまでSiriを対応させるわけにはいかなかった可能性があります。
おそらくAppleは、Siriの能力を高め、iPhone需要に対応することが先決で、iPadは将来の対応ということにしたのでしょう。
あくまでも推測の域を出ませんが。
関連記事→なぜ、新しいiPadにSiriが搭載されないのか?
(林檎1号)
SoftBankが3月16日より、新しいiPadを発売することを発表しました。
料金プランは以下のとおりです。基本的に(本体価格以外は)iPad 2の料金を引き継いでいます。
■「iPad for everybody」概要 1.内容
「iPad Wi-Fi + 4G モデル」を購入する際に、基本使用料が通常 5,460 円のところ 4,410 円で利用でき、 本体の実質負担額が 16GB モデルの場合 0 円になるキャンペーンです。
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