ここ1ヶ月ほど、ネット上には多くのiPad miniに関する情報(噂)が流れています。さらに大手メディアのBloombergやWSJまで、年内に発売されるだろうとの記事を配信したので、否が応でもiPad miniへの期待が高まります。
2年前に遡りますが、スティーブ・ジョブズCEOは、7インチクラスのiPadの発売を否定しました。小さい過ぎて使いにくいというのが理由です。初代iPadの発売までには、様々な大きさのタブレットをテストして導き出されたのが9,7インチというディスプレイサイズだったようです。
しかし、ここに来てGoogleが、7インチクラスのNexus 7を発売し、7インチクラスのタブレット市場が賑わってきました。
何よりも魅力は、携帯性と低価格です。iPadよりも持ち運びに便利で、199ドル(約1万6千円)とくれば、消費者の食指が動きます。
MM総研の予測でも、今後10インチクラスのタブレット(ホームタブレット)の伸びは少なく、7インチクラスのタブレット(モバイルタブレット)の販売台数が伸びていくことが示されています。
Appleには小型のタブレットをリリースする別の理由もあります。Appleは、今年1月、教科書市場へ算入していくことを発表し、電子書籍作成アプリのiBooks Author(無料)をリリースしました。しかし、現行のiPadの価格は高く(iPad 2でも399ドル)、予算の少ないアメリカの学校への導入には、さらに低価格のタブレットを用意しなければなりません。
一度、ジョブズ氏は否定しましたが、現在、7インチクラスのタブレットが市場に受け入れられ始めるなど、その当時とは状況が変わりつつあります。
ジョブズ氏の悲願の一つが電子教科書などで教育現場へ進出することでしたから、現行のiPadに比べて、ディスプレイサイズが小さいために低価格に抑えることができるiPad miniをリリースすることは十分に考えられます。
ただ、Appleがリリースするからには、Nexus 7やKindle Fireにはない新しい特徴や価値が必要です。そこをどうするのかが、ユーザーにとって大きな関心事です。
本当にiPad miniが発売されるとしたら、シャープの低消費電力で薄型化できるIGZOディスプレイを搭載して、大胆な薄型化を図ると同時に何か特徴的なアプリを搭載するに違いありません。
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