Pad 3の発表と発売が近づくにつれて、Apple関係の話題は(当然ですが)iPad 3に集中していますが、なんだかいつもよりは盛り上がりに欠けるような感じを抱いているのは筆者だけでしょうか?
原因はiPhoneと違ってiPadは潜在的なユーザー数が少ないために、欲しい層には行き渡ってしまったからだとか、電子書籍コンテンツの提供が少ない関係で立ち上がりが悪いとか、ビジネス分野での活用が始まったばかりとかいろいろな理由が考えられます。
でも一番大きな理由に、やっぱり主役だったジョブズ氏がいないということです。Appleのイベントの前になると、「ジョブズ氏は何を出してくるだろう」「ジョブズならば、きっと過ぎ物を出してくるに違いない」とか「One more Thing!」はなんだろうとか、頭の中に妄想が浮かんだものですが、今ではそれがなくなっちゃいました。
別にクックCEOが悪いというわけではなく、ジョブズ氏はすでに神格化されていましたから、ユーザーはジョブズ氏のメッセージに大きな期待を膨らませ、また、ジョブズ氏はそれを裏切らないために全力で神のプレゼンを行い、ユーザーの心をを惹きつけていました。
特に今回のiPad 3はRetinaディスプレイを搭載し、さらにiPadの活躍する世界を広げる年になるはずです。その門出にジョブズ氏の姿がないのは本当に寂しい限りです。
昨年のiPhone 4S場合は、(ジョブズ氏が危篤のため)仕方がない感が漂っていましたが、冷静になるとともにジョブズ氏のいないプレゼンに寂しさを感じてしまいます。ティム・クックさんは、どちらかというと最高財務責任者というイメージがして、決算発表など淡々とした数字の発表に向いている感があります。(クックさん、ごめんなさい)
ジョブズ氏はAppleの製品を作るにあたって、テクノロジーだけではなくてリベラルアーツの重要性を認識していました。ユーザーが高性能なマシンだけを望んでいるのではなくて、そこにある種のイメージ、(特にAppleファンは)「技術と教養の交差点にある付加価値」を求めているからでしょう。Apple製品の良さは使いやすさだけでなく、その先にある生活自体を豊かにしようとしていることです。
筆者は古くからのMacファンではなく、iPhoneに触れてからAppleの魅力にとりつかれた新参者です。最初、携帯が古くなり、何の気なしに話題になっているiPhoneにさわろうと買ったのがApple道の始まりです。でも、iPhoneが筆者の日常生活に与えたインパクトは非常に大きいものでした。
それに比較するとiPadはまだまだ人の生活を変えるまでのインパクトは少ないような気がします。それはiPadの宿命として、iPhoneほど肌身離さず持つという製品ではないからでしょう。
それでもiPadが素晴らしい製品であることは間違いありませんね。
iPad 3が楽しみです。(^^)v
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