9 to 5 Macが「Microsoft Office for the iPad is all about the Enterprise」で述べているとおり、Appleはハードウェアを売って儲け、Microsoftはソフトウェアを売って儲けています。
そのため、2つの企業は微妙な共存関係にあります。iPad 3の発売日が近づくに連れ、Office for the iPadのリリースの噂が広がっていますが、それはOffice for the iPadのリリースが両社にとってメリットがあるからでしょう。
2つの企業はある意味、同床異夢です。AppleはMacよりも企業で使われているiPadをさらに企業向けに広めたいと考え、そのためにビジネスマンに使われているOfficeの関連商品であるMicrosoftのOffice for the iPadが欲しいはずです。Microsoftの方は、近い将来Windows 8のタブレットをリリースしますが、一挙に普及することは考えにくく、とりあえず現在普及しているiPad向けににOffice for the iPadをリリースし、後にハロー効果でWindows 8のタブレットへの移行を期待するのが現実的です。
他にGoogleのAndroidタブレットの影響があります。Googleは独自のAppを提供し企業分野を押さえようとしていますから、Microsoftにとっては(Androidタブレットに企業分野を押さえられないためにも)iPadのような強力な競争相手が存在する方が都合が良いはずです。
Office for the iPadの背景には、それぞれの企業の思惑が見え隠れしています。ユーザーにとってはそんなことはどうでもよく、Office for the iPadが高機能・低価格でリリースされることを望むだけです。
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